<画像引用元:映画.com>
こんな未来もあるかも
映画が大好きです。もじやま(@mojiyamacinema)です。
今回は『セブン・シスターズ』をレビューしていきます。
近未来、人々の自由が制限されていたり、極端な政策がしかれていたりといった設定の作品群をディストピアSFと呼んだりしますが、本作もその類になります。
ユートピア(理想郷)の逆の状態ですね。
本作は人口爆発によって環境破壊、続いて食糧難が起こり、人口を制限するために過激な”一人っ子政策”が施行された世界を描いています。
その政策は、双子や3つ子といった多胎児が生まれた場合は強制的にコールドスリープを施して食料問題が解決した未来まで眠らせるというもの。
そんな中7つ子で生まれた姉妹。彼女たちがこの政策から逃れるために奮闘するという内容になります。
1人7役を演じたノオミ・ラパスの演技は必見です。
詳しくご紹介します。
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本ページの情報は2021年3月時点のものです。
最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
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もくじ
『セブン・シスターズ』の監督・キャスト
監督/トミー・ウィルコラ
<キャスト>
カレン・セットマン(を演じる7つ子)/ノオミ・ラパス
テレンス・セットマン(7つ子の祖父)/ウィレム・デフォー
ニコレット・ケイマン/グレン・クローズ
エイドリアン・ノレス/マーワン・ケンザリ
ジョー/クリスティアン・ルーベック
ジェリー/ポール・スヴェーレ・ハーゲン
あらすじ
近未来。人口の増加と飢饉によって深刻な食糧難となり、世界の国々は厳格な一人っ子政策を行っていた。そんな状況下で、セットマン家の七つ子姉妹(ノオミ・ラパス)は、祖父によって各曜日の名前を付けられ、それぞれ週に1日ずつ外出し、共通の人格を演じることで当局の監視の目を逃れてきた。ある日マンデーが帰宅しなかったことから、姉妹の日常は狂い始める。
シネマトゥデイより引用
『セブン・シスターズ』を観た感想
人口増加で環境破壊、食糧難というかなり現実味のある設定の本作。
そこに超過激な一人っ子政策というSF感をプラスした感じ。
この政策は過激だけど妙にありそうな話なので、突拍子すぎずバランスのとれた世界観だと思いました。
ちなみに結構丸出しなベッドシーンがあり、家族で観ると気まずくなるので注意。
話の内容としては7つ子に生まれた姉妹がこの政策から逃れるために7人で1人の人格を演じて生活していたものの、とあることからそれが崩れてしまうというもの。
この設定だけでも面白いのですが、意外としっかりアクションシーンもあって最後まで楽しめました。
“児童分配法”と呼ばれる超過激な一人っ子政策

近未来、世界的に増えすぎた人口によって深刻な食糧難に陥っていました。
これを打開するべく、遺伝子組換え作物を積極利用しましたが、今度はそれを摂取した影響で出産時に多胎児(双子や3つ子など)が生まれることが多くなりました。
これでは本末転倒ということで新たに考案されたのが”児童分配法”という名のいわゆる一人っ子政策です。
これは多胎児が生まれた場合、その内の1人だけを残すというかなり過激なもの。
その1人以外の子はコールドスリープ装置に入れられ、食糧問題が解決するまで眠り続け、児童分配局によって管理されることになります。
さらに、人々は全員個人IDが記録されたリストバンドの着用が義務付けられ、建物の入り口や買い物をするときなど、日常生活のあらゆる場面でIDチェックが求められます。
これによって簡単にはごまかせないようになっているわけです。
7つ子姉妹の生存戦略

超過激な一人っ子政策が施行されている中、セットマン家に生まれた7つ子の姉妹。
母親のカレンは出産時に亡くなってしまい、代わりに祖父テレンスが育てることに。
法に従うならばそのうち6人は児童分配局に引き渡すところですが、テレンスは彼女たちを隠し、守ることを決意。
7つ子である彼女たちはそれぞれに曜日の名前をつけられました。
そしてテレンスが彼女たちに課したルールが、それぞれの名前と同じ曜日に外出して7人で同じ人物を演じるというもの。
彼女たちは外では母親の名をとり、カレン・セットマンとして生きることになりました。
テレンスの徹底ぶりが怖い
すでに亡くなっている人物の名前を名乗ったりしたらすぐ怪しまれてしまうんじゃ?という気もしましたが、大目に見ておきます。
でもこのテレンスの作戦、かなり徹底された部分もあるんです。
ある日、懐疑的な性格の”木曜”がこっそり家を飛び出してスケボーに乗っていたところ、大怪我で人差し指の3分の1ほどを欠損してしまいました。
帰ってきた”木曜”を見たテレンスはなんと他の6人の人差し指も同じように切断します。
全員が同じ見た目になるよう、心を鬼にしたわけですね。
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まるで多重人格を具現化したかのような姉妹

生まれてから30年間秘密を守り抜いてきた7つ子姉妹ですが、それぞれ全く異なる性格や特徴をもっています。
<日曜> みんなのまとめ役で、料理を作ったりと母親的なポジション。 <月曜> リーダーシップをもち、みんなの手本になるような存在。 <火曜> 弱気でみんなに助けてもらいがち。ドラッグ依存。 <水曜> 勝気で言葉遣いが荒い。日々トレーニングで鍛えている。 <木曜> 懐疑的な性格で、決められたことに対して反抗することが多い。 <金曜> 頭が良く、機械の扱いに強い。オタク気質で消極的な性格。 <土曜> 派手な格好を好み、よく飲み過ぎで粗相してしまうような遊び人。
この7人を1人で演じ分けているノオミ・ラパスに要注目。
顔が同じなのにほんとに違う人に感じます。むしろ顔まで全然違うように感じてしまうくらい。
7人がある1人の人物を演じるという構図は、カレン・セットマンという主人格が他に7つの人格をもつ多重人格者といったような感じもしますね。
多重人格の場合、もちろん体は1つなわけですが、それらすべてに肉体をもたせたような感じ。
ちょっとしたほころびで平穏な暮らしが一変
大人になった姉妹は銀行員として仕事もしていましたが、とある月曜に事件が起こります。
その日外出していた”月曜”(ややこしくてすみません)が夜になっても家に戻らなかったのです。
翌日、仕事に向かった”火曜”は事態を把握するべく、昨夜の”月曜”の行動を調べますが、その過程で児童分配局につかまってしまいます。
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児童分配局の魔の手が忍び寄る

その後、児童分配局の職員が7つ子の家に押しかけ、“火曜”の眼球を使って玄関の網膜スキャンを突破。
ちょっとマイノリティ・リポートを思い出しました。

なんとか家に残っていた5人で返り討ちにしたものの、”火曜”の眼球が使われたことを知って彼女とおそらく”月曜”も死んでいることを悟った姉妹。
しかもこの家の中での戦いの最中、日曜が犠牲に。
姉妹それぞれの特徴を生かした戦い
ここから児童分配局と残った4人による熱い戦いが展開されるんですが、その様子がさながらスパイ映画。
基本的に武闘派の”水曜”が現場で動き、機械が得意な”金曜”が位置情報などを用いてサポートに回るという、「ミッション・インポッシブル」のイーサンとベンジーみたいな感じ。
“水曜”が1人で大勢の敵を相手にするアクションはかなり見ごたえがあり、特に面白いのが敵の銃を奪って反撃するシーン。
実は敵が使う銃はすべて指紋認証付きでふつうに奪っても使えないのですが、なんとここで子どもの頃に姉妹揃って切断した人差し指が活きてきます。
倒した敵の人差し指をナイフで切り取り、それを自分の欠けた人差し指にくくりつけて銃を撃つというトリッキーな技を見せてくれます。
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みんなの評価
他サイトでの評価は以下のとおり。
Filmarks/星3.7
Yahoo!映画/星3.70
映画.com/星3.6
7つ子が同一人物を交代で演じるという斬新な設定が面白いという人が多いようです。また、アクションも多めで楽しめたという人も。

まとめ
ここまでをまとめると、
人口増加を抑えるために超過激な一人っ子政策実施
7つ子姉妹が1人の人格を交代で演じる作戦でやり過ごす
実はアクションもしっかりしており、さながらスパイ映画
いかがだったでしょうか。
ネタバレになるので結末には触れないでおきますが、二転三転するストーリーで最後まで目が離せません。
また、練られたストーリーだけでなくスパイ映画のような見ごたえあるアクションも盛り込まれており、満足度が高いです。
SF映画は見尽くしたという人でも楽しめる斬新な内容になっています。
それでは!
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